Q. 退職後に傷病手当金を申請できますか?
A. 退職後でも傷病手当金を申請することは可能です。ただし、申請可能となる条件は在職中での申請条件に比べて厳しくなりますので、しっかりと把握しておく必要があります。

退職後の傷病手当金の申請について
退職後の傷病手当金の申請について「申請条件」「申請方法や流れ」などを詳しく見ておきましょう。
退職後の傷病手当金 申請条件
退職後に傷病手当金を申請する場合に満たす必要のある条件は以下の7点です。
- 休業の理由が業務外の病気やケガの療養であること
- 医師の診断により、仕事ができない状況であること
- 退職前に継続して健康保険に1年以上加入していること
- 退職日の前日までに連続して3日以上出勤せず、退職日も出勤していないこと
- 病院での初診日が退職日以前4日以上前であること
- 退職日以降も労務不能の状態が継続していること
- 退職後に他の会社の社会保険に加入していないこと
退職後に傷病手当金を申請・受給する場合のポイントは、病院を退職日の4日以上前に受診すること、退職日の前日までに連続して3日以上出勤せず退職日も出勤していないことです。
この条件を一つでも満たさない状態で退職をしてしまうと、傷病手当金は申請できませんので注意しましょう。退職日まで出勤しない状況を作るには「退職代行サービス」の利用がおすすめです。
退職後の傷病手当金 申請方法
退職後に傷病手当金を受給する場合の申請方法については、前項の申請条件を満たし退職日に傷病手当金を受給できることを確認するために、3つの書類の記載が必要となります。
- 被保険者記入書類(本人の申請用)
- 療養担当記入書類(医師の証明用)
- 事業主記入書類(会社の勤務証明用)
退職後に傷病手当金を申請するのであれば、会社の証明は不要と思っていらっしゃる方も多いのですが、実際は退職後に申請する場合でも退職日までの期間(最低でも待機期間の3日間+退職日の計4日間)について会社の勤務の証明が必ず必要です。
退職後に傷病手当金を申請する場合は、退職を切り出す際に会社の協力を取り付けておく必要があるので注意が必要です。
退職後の傷病手当金 申請の流れ
次に、退職後に傷病手当金を申請する際の流れを確認しておきましょう。初回申請、二回目以降の申請で少し流れが違ってきます。
退職後の申請の流れ【初回】
退職後の初回申請の流れ(例:協会けんぽの場合)は以下の通りとなります。
-
- 1退職意思の伝達
- まず会社へ退職意思を伝えます。この際、退職日までの間で傷病手当金を申請する旨も会社へ伝えて同意を得ておきましょう
-
- 2医療機関の受診
- 傷病手当金の申請日までに医療機関を受診します。退職日より4日以上前の受診が必要です
-
- 3退職日
- 退職日に出勤した場合、傷病手当金の申請はできませんので注意しましょう
-
- 4申請書に医師の証明を受ける
- 医師の診断を受け、申請書の医師記入用片へ記入してもらいます
-
- 5申請書へ記入
- 申請書の被保険者記入用片に記入をします
-
- 6申請書に会社の証明を受ける
- 申請書を会社へ郵送し、事業主記入用片へ記入後に返送してもらいます。返信用封筒(レターパックなど)を同封するようにしましょう
-
- 7傷病手当金の申請
- 申請書一式が揃ったら健保組合へ郵送します
-
- 8傷病手当金の受給
- 申請書が健保組合に届いてから10日前後で指定口座へ支給されます
退職後の申請の流れ【二回目以降】
退職後の二回目以降の申請は会社の証明が不要となり、医師の診断を受けるだけで申請が可能です。
-
- 1申請書に医師の証明を受ける
- 医師の診断を受け、申請書の医師記入用片へ記入してもらいます。二回目以降は概ね1か月ごとに申請を行うのが通常です
-
- 2申請書へ記入
- 申請書の被保険者記入用片に記入をします
-
- 3傷病手当金の申請
- 申請書一式が揃ったら健保組合へ郵送します
-
- 4傷病手当金の受給
- 申請書が健保組合に届いてから10日前後で指定口座へ支給されます
注意事項
退職後に加入する健康保険については、これまで加入していた健康保険の任意継続でも、国民健康保険でも、ご家族の扶養に入る形でも問題はありませんが、会社の社会保険に被保険者として加入すると勤務をしているとみなされるため傷病手当金の申請・受給はできません。傷病手当金は働けない状態の方への制度ですので注意しましょう。
同様に働けることが前提となる失業保険を同時に受給することはできません。失業保険はハローワークに申請することで最長で退職日の翌日から4年以内まで受給期間の延長が可能ですので延期の手続きを行うようにしてください。
傷病手当金を早く受給する為には
退職後に傷病手当金をなるべく早く受給したいのであれば、まだ会社の健康保険が使える「退職日」に医師の診断と申請書への証明を受けておくことをおすすめします。
退職日の翌日以降になると加入していた会社の健康保険は使うことができない為、会社が健康保険の喪失手続きを済ませた後に新たに国民健康保険や任意継続に加入後まで医師の診断を待つ必要があります。
その場合、2週間ほどは申請が遅れますので、1日でも早く受給を開始したいなら退職日に医師の診断を受けるようにしましょう。
「傷病手当金 申請サポート」について
私どもでは「会社になかなか伝えられない、会社と交渉するのは難しい」とお悩みの方向けに「傷病手当金の申請サポート」をご用意しています。
退職代行または休職代行とあわせてのご利用となりますが、ご本人の代わりに会社とのやり取りを代行し傷病手当金の申請ができるよう交渉・調整するサービスですので、ぜひご検討ください。
